未経験からIT転職は難しいって本当?年齢で難易度が異なる理由とは

未経験からIT業界への転職を考えているけれど、IT転職の難易度はどれくらいなんだろう…と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

また、IT業界へ転職したいけれど年齢的に難しいのではないか…?とお悩みの方もいるでしょう。

今回は未経験からのIT転職の難易度を、年齢別に解説します。また、未経験からIT業界への転職するためのステップをあわせてご紹介します。

IT業界での転職は、はたして何歳くらいまでが現実的とされているのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

1.未経験でIT転職は難しいって本当?

皆さんの中には「未経験からIT業界に転職するのは難しいのではないか?」と考えている方もいらっしゃるでしょう。

結論からいうと、未経験からIT業界への転職は可能です。なぜ未経験でも転職が可能なのか理由を説明します。

・IT業界は慢性的な人手不足に陥っている

未経験でもIT業界に転職が可能な理由の一つとして、「IT業界の慢性的な人手不足」が挙げられます。

近年社会全体のIT化が進み、IT業界の市場が大きく伸びている一方で、圧倒的な人材不足に悩まされています。

経済産業省のデータによると、最悪の場合、2030年には約79万人ものIT人材が不足すると予想されています。(出典:「IT人材需給に関する調査」経済産業省

企業にとっては、IT業界は現時点でも人が不足しているのに、向こう10年間は改善するどころか、人材不足はさらに悪化するということになります。

・IT人材の需要が高まっている

ITニーズの拡大に伴い、IT関連の市場規模もどんどん拡大し、人材の需要も今後ますます高まっていくことが予想されます。

多くの企業がIT人材の採用や、育成に積極的になっています。

そのため、現在IT業界で働いている方や、今後IT業界で働くことを検討されている方にとっては、かなり転職しやすい環境になっていくでしょう。

現状、ここ数年のIT業界の求人倍率は右肩上がりです。コロナ禍で多少の落ち込みはありましたが、今後も求人数はますます増えていくことが予想されます。

・IT業界への転職が難しいといわれる理由

ではなぜ「未経験からのIT業界への転職は難しい」といわれるのでしょうか?

そこには「年齢」が大きく関係してきます。

異業種への転職は、年齢を重ねるごとにハードルが高くなっていくものです。

IT業界に限った話ではありませんが、30代になると20代のときに比べ、周りから求められるスキルや経験の基準も高くなります。

いくら人手不足だからといって、IT業界で働くうえで必要な技術や経験があることに変わりはありません。

そのため、将来性を求め採用される第二新卒や20代後半と比べて、30歳を超えて年齢を重ねるにつれて、ノースキルでのIT転職の難易度はどんどん難しくなっていきます。

逆にいえば、若ければ若いほど未経験でもIT業界に転職できるチャンスが広がります。

・未経験でもIT業界に転職できるチャンスは十分にある

ここまでご説明したような背景があり、昨今は未経験でもIT業界に転職することが可能となっています。

企業としては、もっとIT人材が確保できれば、その分売上高を伸ばすことができます。機会損失が発生している状況のため、最近は採用が困難となっている経験者だけでなく、採用しやすい未経験者を採用し、自社で教育する企業が増えている傾向にあります。

未経験であっても正しいステップを踏むことができればIT転職のチャンスは十分にあるといえます。

2.未経験でのIT転職の難易度は年齢に左右される

未経験からIT業界に転職することは十分に可能ですが、唯一ネックとなるのが「年齢」です。ここからは年齢層別に、未経験でのIT業界の難易度について解説します。

・20代前半は未経験者をポテンシャル採用している企業も

IT業界では多くの企業が即戦力となる経験者を求めていますが、優秀なIT人材には限りがあります。

そこで近年では、未経験者を「ポテンシャル採用」し、自社で育成していこうという動きが高まりつつあります。

ポテンシャル採用とは、求職者の経歴やスキルだけでなく、将来性や意欲を重視した採用のことを指します。

一般的な中途採用では、実務の穴を埋めるための即戦力を求めることが多いのに対し、ポテンシャル採用では未経験者の伸びしろを重視しているのです。

ポテンシャル採用の対象となるのは、主に20代です。特に社会人2〜3年目の第二新卒といわれる層が中心となります。

なぜ第二新卒層がポテンシャル採用の対象となるかというと、新卒採用に比べて社会人経験があるぶん、育成しやすいからです。また、中途採用よりも採用コストがかからないというのも理由の一つです。

現在の仕事では自分のやりたいことが実現できないと感じている方や、将来に不安を感じている方にとって、ポテンシャル採用はキャリアチェンジの大きなチャンスとなるでしょう。

・20代後半は即戦力も求められる

ポテンシャル採用のように完全未経験の採用の対象となるのは、主に第二新卒であるとご説明しました。

4年制大学を卒業して就職した場合、3年以内に退職すると25~26歳であり、一般的には25歳くらいまでの求職者を第二新卒として扱うことが多くなります。

25歳までは第二新卒を対象としたポテンシャル採用の対象になりやすいため転職のチャンスは多いですが、20代後半になると未経験で応募できる求人数も少なくなります。

20代後半の場合は「将来性」だけでなく「経験やスキル」が重視されやすくなります。

そのため、少しでも多くのスキルや経験を積んでおく必要があります。

もし前職で培ったスキルや経験をしっかりとアピールすることができれば、転職の成功率も高まります。

・30代未経験でのIT転職はおすすめできない

30代になると必ずといっていいほどスキルや実績が重要視されます。

30代となると、年齢に伴ってある程度の経験を積んできていることが前提のため、企業としては即戦力となる人材を採用したいものです。

そのため、さまざまなプロジェクトに携わってきた実績が評価の対象になります。十分なキャリアがないと転職が難しいのが現状です。

一方で、前職でマネジメントや営業の経験が豊富な人材は、IT業界に転職後もこれらのスキルを活かすことができます。

ITと聞くと「PCに向かって黙々と作業をこなす」といったイメージがあるかもしれませんが、実際はチームワークやコミュニケーションが必要不可欠な仕事です。

また、顧客の要望を丁寧にヒアリングしそれをカタチにしたり、あらゆるイレギュラーに臨機応変に対応したりする能力が必要になります。

例えば、営業職で経験を培い、直接顧客と交渉を重ねてきた人は、IT業界でもその経験と能力を活かすことができます。IT関連の営業職であれば、転職を成功させられる可能性が高まるでしょう。

3.未経験からIT業界へ転職するためのステップ

では、未経験からIT業界への転職を成功させるためには、どうすればいいのでしょうか?未経験からエンジニアを目指すなら「正しいステップ」で取り組むことが近道です。

ここからは、IT転職を考えているあなたが今すぐに始められる、3つの方法をご紹介します。

・業界研究をする

IT業界への転職で何よりも大事なのが、業界知識を深めることです。

大体の転職の失敗パターンは、意欲やスキルがないよりも、転職する前に事前情報を調べなかったことが原因です。

どういう職種があり、どういう仕事があり、どんな人が求められているのか、自分の中でイメージできますか?

もし今イメージできていない段階で、転職活動を進めると、

・エンジニアと言われて入社してみたら、業界知識がないので、自分の求めていた仕事と全く違う職種についてしまった

・面接で求められていることが一切わからず、期待されていないことばかり答えてしまって転職活動で苦戦してしまった

ということが起こりかねません。

こうならないためにも、しっかりと事前に情報収集をしておきましょう。

・転職全体のスケジュールを立てる

いざIT転職をしようと決めても具体的に行動できないという方も多いのが事実です。

本記事で何度もお伝えした通り、未経験でのIT転職は若ければ若いほどチャンスがあります。そのため、できるだけ早いうちに行動に移すことが成功の鍵を握っていると言っても過言ではありません。

しかし、目標やそれに向かうための計画をしないまま転職活動を始めても、失敗してしまう可能性が高まるばかりです。

まずは、いつまでに転職を目指すのか、そのためにいつまでに何をすべきかを、明確にしましょう。

・キャリアカウンセラーに相談する

現在の仕事では自分のやりたいことが実現できないと感じている方や、将来に不安を感じている方の中で、「本当にIT業界への転職をすべきかどうか?」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。

そんなときは、IT業界に特化したプロのキャリアカウンセラーに相談することで進むべき道が見えてくるかもしれません。

一人ひとりの目標や状況に合わせて、どんなスキルが必要か?スキルを得るために何をすればいいのか?を示してくれるので、迷ったらまずは相談してみるのも一つの手です。

4.まとめ:IT転職の難易度は年齢によって分かれる!早めの行動が成功の鍵を握る

本記事の内容をまとめると以下の通りです。

・IT業界では人材需要が高まっている

・未経験でもIT業界に転職できる可能性が十分にある

・IT転職の難易度は年齢によって異なる

・IT転職するなら早めの行動を

・迷ったらまずはキャリアカウンセラーに相談する

未経験でのIT転職の難易度は、若ければ若いほどハードルが低く、30代を超えると十分なスキルや実績がないとどんどん難しくなっていきます。

IT業界はスキルをこつこつと着実に身につけていけば収入も上がりやすいですし、独立もしやすい業界です。将来性が高く、悩んでいる方も勇気をもって飛び込んでくる価値があるでしょう。

IT転職をするなら今がチャンスです。早めの行動で、将来が大きく変わります。まずは一歩踏み出してみましょう。

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